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手軽に手に入ることは良くないのかもしれない。 [トレンド]

ある俳優さん(とカテゴライズしていいものか…)にえらくはまっていまして、
生まれて初めて、「You Tube」というものを見たのです。彼が出ているPVが2005年のもので、
販売していなくて・・・でもどうしても見たくて。
そうしたら、
手軽。
You Tubeのサイトに行って、彼の名前を検索するだけ。そうしたら、彼のPVも、彼が出ている番組も
映画の予告編もいっぱいいっぱい出てくるわけですよ。
そうして、
何回でも、無料で再生できちゃうわけですよ。
何回でも、何回でも、胸キュン(胸キュンて…)の映像が見られるわけですよ。
でも、そうしていると、
だんだん画像の粗さ、実際の完成度よりも低いものを見ている事実に、悲しくなってきた。
手軽に、身近に、自分の好きなように、何度でもすぐ見られる。すぐ会える。
でも、それは実際とは違うもの。質の粗いもの。
手軽だけど、ぼやけてる。
昔、学生のころ、好きなバンドや芸能人の出演してる番組をビデオに録って、
スペシャルテープを作ったりしてた、あの手間がかからない。
劇場やライブハウスに足を運び、そのひとを好きな他の人と、感動や興奮を共有しない。

手間をかけないと、愛しい気持ちも、ほんの少し薄まるような気がする。あるいは
錯覚するような気がする。何でも自分の思い通りに、ものごとがすぐ進むように。
誤解しそう。
現実は、
めっちゃめちゃめんどくさくて、ひとはそれぞれ思いがあるから、自分の思い通りなんかには、
ものごとは何ひとつ進まないのにね。
だから、思いが通じるひととは、とても幸せなひとときがつくれるんだな。

一澤信三郎帆布物語 (朝日新書 199)

一澤信三郎帆布物語 (朝日新書 199)

  • 作者: 菅 聖子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2009/10/13
  • メディア: 単行本


思いが問題をこじらせ、思いがものごとをととのえた、そのような心痛むほろ苦いノンフィクションです。
このお店で、新婚時代の家中のカーテンをつくりました。帆布だから遮光性が高くて。
ご主人がにっこり笑って、
「カーテン飽きたらいつでも持ってきてください。カバンにしたげますさかいに。」
おっしゃったひとことに、東京っ子のおっとはいたく感動していました。
思いを、問題をととのえ状況を明るい方向へもっていくように、そんなふうに使いたい。
手軽じゃないことを、体験しているならそれを、私たちは喜ぶべきなのかもしれない。
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