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日本社会の美点 [トレンド]

景気が後退すると、『削減』という文字が躍ります。
けれど、削減、ではひとの心は浮き立ちません。もちろんムダ取りは大切なプロセスですが、
支出を減らすことと同時に、収入を増やすことがもっと大切ではないでしょうか。

状況が悪化すると、『猫の首に鈴をつける役』がたらいまわしされます。
誰も責任を取りたくなくて、大変なことをやりたくなくて、本来なら責任ある立場の方たちが
「とかげのしっぽ切り」をしようとされる。
でも、しっぽは所詮しっぽ。問題の根本的な解決にはならないのです。
看板をつけかえたところで、本質的な問題解決にはいたらない。
本質的な問題解決には、肚を据えてかかる覚悟が必要です。

新訳・茶の本―ビギナーズ日本の思想 (角川ソフィア文庫)

新訳・茶の本―ビギナーズ日本の思想 (角川ソフィア文庫)

  • 作者: 岡倉 天心
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2005/01
  • メディア: 文庫


岡倉天心は、明治時代の商家に生まれ、英語ペラペラだった方。
日本文化、東洋文化、西洋文化の良き融合を果たそうと努力された方。
茶道をたしなむ者として、いつも彼の著作に勇気をもらいます。それは、異質なもの同士の
良き融合を果たそうとされていた姿勢。お互いを尊重しあい、認め合い、協力しあう姿勢を
かたちづくろうとされたからに他なりません。人の生きる営みを豊かにし、生きる意味を探し
高めようとする姿勢を、日々の喫茶で楽しみながら果たしましょう、というメッセージには
心打たれます。

『茶道の本質は、不完全ということへの崇拝――物事には完全などということはないということを
 畏敬の念をもって受入、処することにある。不可能を宿命とする人生の只中にあって、それでも
 なにかしら可能なものをなし遂げようとする心やさしい試みが茶道なのである。』

茶道、ライフキャリア形成に効きます…。
明治のひとにこういうご発言を賜っておきながら、平成の私は何をしているのか、と
いつも大いに反省しています。
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